いつも変わらない毎日 当たり前の日常 私のそんな日々はずっと一人だった
 そんな私を変えてくれた一つ年下の男の子
 彼は私を一人の女の子として好きになってくれた 私のような女の子を
 だから私は彼の為に何かをしてあげたい……そんな気持ちが日を追うごとに強くなる
 だけど、どうしたらいいか分からない……そんな微妙な気持ちの中のある日、その答えを見つけたような気がした

 いつも彼と一緒に散歩に行っている公園で見かけた私たちと同年代の一組のカップル
 女の子の方は当たり前のように男の子の頭を撫でている 無表情だけど、きっととても優しい表情
 男の子の方はその女の子の行動に、とても幸せそうな表情を浮かべている

(健二さんも……頭を撫でて上げると、喜んでくれるかな……?)

 次のデートの時、それを試してみたくなった
 大好きな彼が、喜んでくれることを祈って……


   ピュアでほのぼの、そしていちゃラブシリーズ みずいろ 健二×麻美編


 そんなこんなでデートの日になった
 デートと言っても、喫茶店でパフェを食べて、公園で散歩をするだけだけど、お母さんは「それも十分デートのうちよ」と言ってくれた
 今の私の気持ちは不安でいっぱい 突然頭を撫でられて、喜んでくれるかしら……変に思われないかしら……
 そのせいかどうか……昨日はあまり眠れなかった 何度も何度もデートをしたのに、今日だけは何故か眠ることができなかった
 そんな私の不安を感じ取ったのか、みーちゃんが私の膝の上に登って、私を安心させるかのように「みゃー」と一鳴き

(うん きっと大丈夫……健二さんは変に思わない きっと喜んでくれる)

 そんな確信めいたものを持った私は、少し早いけど家を出ることにした


「よっ、先輩も早いな」

 待ち合わせの場所には30分早く着いたけど……何故か健二さんが先に着いていた

「昨日緊張しててさ……昨日はあまり眠れなかったぜ」
「奇遇ですね 私もあまり眠れませんでした」

 ちょっとした偶然なのに、なんだか嬉しい気分になる これが恋する気持ち、と言う物なんでしょうか?
 そんな私に健二さんは手を向けて「さ、行こうぜ」と誘ってくれる
 その表情はとっても優しくて素敵なもの 私の一番大好きな表情だ

「今日の先輩は、なんかいつもより可愛いな」
「ふぇ!?」

 健二さんの唐突な一言に、私はつい変な叫び声をあげてしまう

「真っ赤だぞ、先輩 マジで可愛い」
「もう……私は年上ですよ 可愛い、って言葉はめっ……です」
「ごめんごめん」

 なんだかんだとちっとも反省してないような健二さんの手を取り、デートの始まり
 喫茶店に行くにはちょっと早い時間の為、最初にお散歩から
 いつもの公園でのんびりゆったり 私の大好きな人と一緒の、大好きな時間
 だけど今回はちょっと緊張の一時
 みーちゃんのお陰で解かれた緊張と不安がまたやってくる
 その時だった 健二さんが突然私の頭を撫でて来たのです

「け……健二さん……?」
「ごめん、嫌だった?」
「い、いいえ……嫌じゃ、無いです」

 健二さんの表情はとても緊張した面持ち きっと私も似たような表情

「この前、ここでナデナデしてるカップルを見てさ、先輩にやってみたくなっちまった」

 偶然って恐ろしい 多分健二さんが見たカップルは、前に私がみたカップルと同じ
 健二さんが朝早く起きた理由は多分私と同じ 私にナデナデしたいけど、変に思われないか不安だったから

「じゃあ次は、私の番ですよ 私にもナデナデさせてください」
「お、おう」

 ちょっと緊張したような表情で健二さんが頭を出してくる
 その頭を優しく撫でてみる 今まで緊張してたのが嘘のように手がどんどん動いて行く

「先輩……!」
「きゃ……!」

 その途中、健二さんはいきなり私に抱きついてきた

「先輩!先輩!すっげー可愛い!すっげー大好きだ!」
「も、もう……しょうのない健二さん……いきなり抱きついちゃ、めっ、ですよ?」
「あ、ごめん!苦しかった?」
「ふふっ 大丈夫ですよ 次からは優しくしてくださいね?」

 言うと同時にまた健二さんの頭を優しくナデナデ
 それが嬉しいのか、健二さんは素直に「おう」と返事してくれました

 後日、それをこっそり覗いていた日和さん達に思いっきりからかわれたのは、別のお話……

 おしまい



 はじめまして グラーフリッターと言うものです
 一応私のHP騎士伯爵の館でも色々SSを書いてますが、みずいろのSSは初めてだったりします
 つたない文章かもしれませんが、楽しんでくれると幸いです


 欣ちゃんです。まずはグラーフリッターさん、今回はご投稿どうもありがとうございました。みずいろSSは初めてとのことですが全然そんなことは感じさせないくらいのSSだと私は思います。逆に自分の書いてるものはてんでだめだめだなぁ〜っと思ったり…。○| ̄|_ 麻美先輩も麻美先輩らしくて読んでいてすごく心が温かくなりました。グラーフリッターさん、本当にありがとうございました。m(_ _ )m