可愛い娘の誕生日に?
今日9月6日はわたしの娘、このみの誕生日。だから、このみは今日はとても嬉しそう。朝もいつもならわたしが起こさなきゃ起きないのに、今日は一人で起きてきたしね? 夫は単身赴任で呉のほうに行っているので当然ここにはいない。でも昨日電話が掛かってきて、このみは嬉しそうに話してた。後で、“何を話してたの?” って聞いても、“内緒でありますよ〜” って言って教えてくれない。まあ、このみのことだ。お友達やタカくんたちのことを話していたんだろう。にっこり微笑む娘の顔を見てわたしはそう思った。
「あっ、そうだ! このみ。タカくんやタマちゃんたちを呼んでお誕生日会でも開いたら?」
今日は土曜日で学校はお休みだ。だから朝ごはんを作っている時にふっと考えたことを提案してみる。と、このみはにこにこ顔でこう言うのよね?
「もうタカくんたちには言っちゃてるんだ〜。だからお母さん、今日はお誕生日ケーキ…」
「はいはい。用意しておいてあげるわよ…。もう…、要領のいいところはお父さんそっくりなんだから…。うふふっ」
そう言うとわたしはにっこり微笑む。まあ、この子のことだから多分そうじゃないかなぁ〜って思ってたんだけどね? にっこり微笑みながらご飯を食べてる娘の姿を見ながら、わたしはまた“うふふっ” ってまた微笑んだ。
「じゃあお母さん、行ってきま〜す」
今日の午前中はタマちゃんのおうちで勉強会があるとかって言って元気よく家を出て行くこのみ。その後ろ姿を見て、“車に気をつけるのよ〜” って言って微笑むとわたしは家の中へ入る。さてと、タカくんやタマちゃんたちが来る前に掃除しておかなきゃね? 掃除をする。リビング、台所、2階とハタキをかけて掃除機を手にスイッチオン! ブオ〜ンって言う音がいつもどおりの音なんだなぁ〜って思った。このみの部屋にも当然入る。あの子は最近“勝手に入らないでほしいでありますよ〜” って言ってちょっとむぅ〜って膨れてるけどこれは親の特権ね? うふふっ。掃除はまあこんなところかなぁ〜……。きれいになった部屋を見渡してそう思った。
次は洗濯ね? 洗濯機に洗濯物を入れスイッチオン。これで後は洗濯し終えるまで待てばいいわけだ。とその間に今晩のお料理の献立を考えなきゃ…。主婦は大変ねぇ〜ってよく言われるけど、まったくそのとおりだと思う。でも毎日が充実してるし、何より娘と一緒にいられることはわたしにとってこの上ない喜びだ。そう考えている間に脱水が終わったのか、ピピーッと洗濯機から音がする。空を見れば曇り空…。最近秋雨前線が活発化してるのかよく雨が降る。今日もこのまま行けば雨なんじゃないかな? と考えて、乾燥機の方に洗濯物を移してスイッチを入れておいた。これで後30分もすれば乾くだろう。
お昼になる。このみは昼もタマちゃんのところでとってくるって言ってたからお昼は軽くお茶漬けにしようそう思ってお湯を沸かしていると、ピンポーンと玄関のチャイムの音。火を止めて玄関へ向かうわたし。はいはーいって玄関の扉を開けると…。
今日はわたしのお誕生日。だからタカくんやタマお姉ちゃんやユウくんと一緒にお誕生日会を開きましょ? って言う話なっちゃって。お母さんに聞いたら、“それだったら家ですれば?” って言うことになっちゃって、今わたしのおうちに向かってるところなんだ。それにね? 今日はとっても嬉しいことがあるんだよ〜。うふふっ。足も軽やかに家に向かうわたしにタマお姉ちゃんはこう聞くの。
「このみ? 何だかとっても嬉しそうなんだけど…って言うかお誕生日なんだから当たり前なんだけどね? でもそれにしても嬉しそうよ? 何かいいことでもあったの?」
「姉貴? チビ助のことだから昼飯がうまかった〜とかそんなしょ〜もないことなんじゃね〜のか?」
ガシッ、ギュギュギュ〜ッとタマお姉ちゃん必殺のアイアンクローがユウくんの額へ……。“ま、またかよ〜っ!! 割れるぅ〜っ!!” って言うユウくんの悲鳴が辺りに木霊する。だけどここの人たちには日常茶飯事なのかな? ユウくんの悲鳴を聞いても誰も出てきてないみたいだし…。タカくんとわたしはびっくりを通り越してちょっと呆れちゃったんだけどね?
「でもどうしてそんなに嬉しそうなの? 朝からいつにも増してにこにこしてたし…」
タカくんが伸びたユウくんに肩を貸しながらそう聞いてくる。タマお姉ちゃんはそんなユウくんの顔をじ〜っと睨んでた。わたしはウインクしながらこう言うの…。
「それはわたしのお家にくれば分かるよ〜。だから今は、な・い・しょ…でありますよ〜」
って…。“えへへっ” って微笑みながらわたしは言ったんだよ。そうこうしてる間にわたしのお家が見えてくる。お母さん、びっくりしてるだろうなぁ〜。でもにこにこ顔のお母さんの顔が頭に浮かんでわたしもまたにっこり。わたしのお家はすぐそこ。帰って“ただいま〜” って言ったらお母さん、なんて言うんだろう。きっとご機嫌な顔でこう言うんだろうなぁ〜。横にいるお父さんと一緒に…。
“お帰り、このみ……”
ってね?…。えへへ〜っ。
END