誕生日のお料理は?
今日、2月11日は姫のお誕生日ですの。だから姫、にいさまに近くにあるレストランに連れて行ってもらうことにしました。昨日にいさまから電話がかかってきて…、
「あのさ、明日は白雪の誕生日だろ? だからさ、いつものお返しにレストランでディナーっていうのはどうかな?」
姫はその言葉でもう感激!! だって、にいさまとお出かけなんてお正月の初詣で以来なんですもの…。早速了解の返事をすると姫は、明日に備えて早く眠りましたの……。
次の日……。
「今日は、にいさまと二人きりですのね…。ロマンティックですの…。むふん(はぁと)」
「あはは…。白雪。僕たちだけじゃないよ。ほら…」
そう言って、にいさまは店内を見回します。クスクスと他のお客さんたちが微笑ましそうにこちらを見てました。にいさま、イジワルですの…。姫はじ〜っとにいさまのお顔を睨みます。にいさまを見るとちょっと困ったお顔になってましたわ。
「イジワルなに・い・さ・ま(はぁと)。でも姫はそんなにいさまも好きですのよ。うふふ」
「は、恥ずかしいよ……。白雪…」
にいさま、頬を赤らめて俯いてしまいました。そんなにいさまを見て姫は、“きゃあ、可愛いですの〜!!”と思ってしまいました。むふん(はぁと)。そうこうしてるうちに、ソーダ水が運ばれてきます。まだ未成年だって言うこともあり、ワインなんかはなかったんですの……。
姫はちょっとがっかり…。大人だったらにいさまとワインでも飲めますのに。でも未成年ですからしょうがないですのね…。諦めて、ソーダ水を飲みつつ出てくるお食事を待ちましたの……。
だけど…、一向にお料理が出てくる気配がありませんの! にいさまは“焦る事ないよ〜”っていう目で姫のことを見てますけど…。でも、にいさま? 2時間近くも待ってるんですのよっ!! 厨房は何をやってるんですのっ?!
それに他のお客さまのところへはどんどんお料理が来てますのに…、何で姫たちのテーブルにだけお料理が来ないんですのっ?! ちょうど通りかかったボーイさんを呼びとめて文句を言います。
「さっきオーダーしましたのに何でお料理が来ないんですのっ?! 遅いんですの!! 遅すぎですの!!」
ボーイさんは“はぁ”だの“へぇ”と言って全く取り繕おうとはしません。姫はだんだん腹が立ってきて…、
「支配人を出せですのっ!! 出さないと暴れるですのよ〜っ!!」
「し、白雪?! お、お、落ち着いて……」
にいさまがゆさゆさ姫の肩を持って揺らします。姫は涙目になりながらこう言いました。
「これが落ち着いていられるものですの?! にいさま!! うううっ!!」
姫の目から涙が零れ落ちようとしたその時、何だか視界が急にぼやけてきて……、
はっ!! と気付くとそこは姫の部屋でしたの…。横ではにいさまが心配そうに姫のお顔を見つめてましたの…。
「あっ! 大丈夫? 白雪? なんだかうなされてたみたいだったけど……」
「はっ? えっ? に、にいさま? …あっ! そ、そうですの! 支配人は? 支配人はどこですの?」
「えっ? 支配人? 何のこと? 僕は白雪が約束の時間になっても一向に来ないから、心配になって見に来たんだけど?」
えっ? 時計を見るとにいさまとの約束の時間を1時間以上もオーバーしてたんですの。と言うことは…、姫は14時間近くも眠ってたんですの? と言うことはあれは姫の夢だったんですの? ……何だか、とっても損した気分の夢の中の誕生日でしたわ…。
でも、現実の誕生日はと〜っても楽しかったですの…。むふん(はぁと)。
END