お姉ちゃんドキドキする
第5話 雛子の場合
今日8月15日はボクのだいだいだ〜い好きなおねえたまのお誕生日です。だからじゃないけどおねえたまはすっごくすっごく嬉しそう。だって今日は町の花火大会なんだもん。だから今日はどどどーんて打ち上げられる大きな花火をおねえたまとパパとママとで見るんだよ? わくわくしながら“早く夕方にならないかなぁ〜” って3時のおやつのアイスクリームを食べながら小さなお声で言うと、おねえたまがくしししって笑いながら“わたるちゃんもヒナとおんなじこと思ってたんだぁ〜” って言ってにこってするんだ。ボクがうんってするとますます嬉しそうな顔をするおねえたま。ボクも何だかそのお顔を見てると嬉しくなっちゃって、2人でにこにこしてたからママが、“そんなに夏祭りが楽しみなんだね? よ〜っし、ママもパパと雛子と航と一緒にも楽しんじゃうぞ〜” って言っておねえたまとボクのほっぺにちゅってしてくれたんだ〜っ。エヘヘッ。
ちょっとお昼寝をして、いよいよ浴衣に着替えます。“ヒナのお着替え終わったらわたるちゃんのお着替え手伝ってあげるね?” ってママにお手伝いしてもらってお着替えしてるおねえたまがそう言って来ました。ボクは全然分からないけど、おねえたまはお着替えもちゃんと出来るからすごいなぁ〜って思います。最後はママにチェックしてもらって“お着替えするの上手になったね〜? 雛子” ってママに言われておねえたまはにこにこ顔になってたんだ〜。次はボクの番です。おねえたまにママがお着替えの仕方を教えています。“浴衣はわたるちゃんとヒナとでは着方が少し違うんだよ〜?” っておねえたまが教えてくれました。すごいなぁ〜、おねえたまは…って思ってふっとママのほうを見るとママがにっこりしてました。
カランコロンと下駄の音。おそろいの下駄はパパが買ってくれたもの。ママの手をおねえたまと両方からギュってしながら歩いてると遠くからドンドンドンって太鼓の音が聞こえて来ました。わぁ〜、もういっぱい人が来てるんだね〜? とママに言うと、“迷子になっちゃうといけないからママの手は離さないでね? お約束だよ?” ってちょっと怖い顔をして言うママ。ボクもおねえたまもママの怖いお顔はあんまり見ないものだからこくんって首を縦に振ってたんだけど…。花火会場に着いて花火を見てるとママとおねえたまがいないよ〜っ!! パパはお仕事がまだ残ってるからってさっきママの携帯電話に掛かってきてるし…。どこに行っちゃったのかなぁ〜? きょろきょろ見回してみるけどママとおねえたまの姿を探すんだけどいなくなっちゃってて…。だんだん怖くなっちゃったボクは、探しに行こうかな? って思って立ち上がってもう一度辺りを見回してみると…。
「もう! ボクに黙ってたこ焼き買いに行くなんて! ボクがどれだけ心配したか分かってるの?! ぷんぷんっ!!」
「だってわたるちゃん、花火に夢中になってたから、ヒナ、ママと相談して決めたの…。でもわたるちゃんもわたるちゃんだよ? 一緒に行こうって言ったのに花火に夢中になっちゃって…。ぶぅ〜」
おねえたまがそう言ってボクのお顔を怒ったようなお顔で睨んでます。確かに何か言ってたようなことを思い出して、ぷぅ〜って膨らませた頬も一気に萎んじゃった。代わりにおねえたまの頬がぷぅ〜ってなっちゃって今度はボクがぺこぺこ謝ってしまいました。途中で遅れて来たパパに、“何だかママにいっつも謝ってるパパみたいだ…” って言われてそれが面白くてみんなで大笑いに笑っちゃった今日8月15日、ボクのだいだいだ〜い好きなおねえたまのお誕生日です。
END