お姉ちゃんドキドキする
第8話 亞里亞の場合
今日11月2日はボクの大好きな姉やの誕生日です。だからかな? 最近ニコニコ顔でじいやのお勉強とか、お歌とかダンスとか一生懸命に頑張っています。ボクは…、全然やらないからボクのじいやからちょっと怖いお顔でいっつも叱られてるんだけどね? でもお勉強とかよりお外で遊ぶほうが楽しいし、それにお散歩するほうがいいかなぁ〜って思うんだけど。こんなことを姉やに言うと、決まってうんうんって頷いてくれるから、ますますボクは姉やのことが大好きになっちゃうんだ〜。
そうそう、昨日姉やとお散歩に行ったときに少し黄色や赤に変わった葉っぱやドングリなんかを拾って、姉やと2人おうちに帰ってこれでたき火をしようっていう話になったんだ。でもそれはじいやたちに止められたんだけど…。姉やのじいやがボクに、“今度みんなで致しましょう?” って言うからボクも姉やもにっこり微笑んでうんっ! て頷いたんだけどね? 秋は何だか気持ちがいいから姉やもボクも大好き。姉やは特に美味しいお菓子がいっぱい食べられるから大好きなんだって。まあそれを言ったらボクのおうちは美味しいお菓子がいっぱいあるからボクはどの季節でも大好きなんだけどね? そうそう、お星さまもきれいだよね〜って姉やに言うと、“航ちゃんはお星さま、大好きだもんね〜?” ってにっこり微笑んでボクのお顔を見てました。お星さまは好きだけど、ボクはあまり難しいことは分からないからぼ〜っと夜、窓を開けて見てるだけなんだけど…。
「そうだ! 今日の夜、姉やのお部屋で一緒に見ようよ。お星さま」
ボクがそう言うと姉やはどうしてか分からないけど、ちょっと恥ずかしそうにうんと首を振りました。夜、食事をしているときにも姉やだけちょっと赤いお顔です。どうしたのかな? そう思いながらボクのじいやの持ってきたお料理を食べるボクがいたんだよ? 寝るところはいつもは別々なんだけど、今日だけ姉やと一緒のお部屋にしてもらいました。姉やのじいやが、“亞里亞さまは航さまを甘やかせ過ぎです!!” っていつものようにぷんぷん怒ってたけどね? でも姉やが“くすん” って言うと急に慌て出すからボクはそれを見て、“ぷっ” って噴き出しちゃって今度はボクのほうが叱られちゃった。あ〜あ…。
テラスに出てみると空いっぱいのお星さまがまるでお話をしてるようにきらきら光ってます。姉やはじいやから教えてもらったのかな? お星さまのお名前を教えてくれてるんだけどボクはよく分からないからふんふんって聞いた振りをして明日のお誕生日のプレゼントのことばかり考えてました。“航ちゃん、姉やの言うこと聞いてなかったでしょ? くすん” と泣きべそをかきながらちょっと怒ったお顔で、姉やはボクのお顔をじ〜って見てました。その後、ボクはパパンがママンに謝るときのようにぺこぺこ頭を下げてたんだけどね? でもぷぅ〜って頬を膨らませている姉やのお顔が何だかリスさんが頬袋にいっぱい食べ物を詰め込んでいるようなお顔でちょっと噴き出してしまって、姉やに今度は“くすんくすん” と本当に泣かれて大変だったんだからね?
次の日、いよいよ姉やのお誕生日になります。朝、姉やと一緒に起きて、手を繋いで部屋を出るとじいやたちがあっちこっちと動き回っていました。多分今日の姉やのお誕生日会の準備なんだろうなぁ〜って思ってボクのお部屋の前を姉やには内緒でチラッと見ると頼んでおいたボクのプレゼントが置いてあったんだ。“姉や、喜んでくれるかな?” そう思いながら姉やのお顔を見つめてると、姉やが“どうかしたの? 航ちゃん?” ってボクのお顔を不思議そうに見てました。ボクはううんと首を横に振って、
「何でもないよ。それよりお腹空いちゃった〜」
そう言って姉やの手を持つと階段を下りる今日11月2日はボクの大好きな姉やのお誕生日なんだ〜。えへへっ。
END