散歩に行こう
第4話 雨の日と月曜日は
今日7月9日はアタシの誕生日。だからじゃないけどって、だからかなぁ〜? とっても胸がドキドキしてるの…。そろそろ梅雨明けかなって思わせるような蒸し暑い今朝、一緒に朝食を食べていたアニキが、
「ねえ、今日ちょっとお出かけしない? 生憎の雨だけどさ、雨の日も結構いいものがあるんだよ?」
ってこう言う。“それに、機械いじりばっかりやってると体がなまっちゃうよ?” って笑いながら付け加えるアニキ。もう! 失礼だよ? アニキ…。アタシだって体くらい動かしてるのにさ…。ふんっ! ちょっと怒ったようにぷぅ〜っと頬を膨らませる。途端にアニキったら…、
「ご、ごめん。鈴凛。もう言わないから、だから機嫌を直してよ。ねっ?」
ってぺこぺこ頭を下げてくるんだよ? そのアニキの仕草が面白くてさっきまでぷぅ〜って膨らましていた頬も緩やかになるの。いつの間にか笑顔になってた。お母さんの朝食を食べて、出かける準備をする。お母さんは、“あらあら…”っていつものように微笑んでた。そばにあるラジオのスイッチを入れる。これもアタシのお手製。ついでを言うとアニキの分も作っちゃった。てへへっ。ラジオから、ちょうど昔に流行った歌が流れてる。だけどアタシにはその題名が分からない。この曲、結構好きなのにな…。そう思いながら服を着替える。
あっ、そうだ! アニキにでも聞いてみよう。昔の曲とかに詳しいアニキ。この曲も知ってるかも…。そう思って玄関のところの小さな鏡を見ながら、笑顔で、うんっ! て頷いたんだよ。うふふっ…。
「確か、カーペンターズっていうアメリカのグループの曲の『雨の日と月曜日は』っていう曲だったんじゃないかなぁ〜? 確信は持てないけどね?」
アタシが口ずさむのを聞いて、照れ笑いを浮かべるアニキ。音楽好きなアニキが言うんだから間違いないんだろうなぁ〜。アタシにはさっぱり分からないけど…。でも雨か…。こんな雨の日のお出掛けもたまにいいよね? アニキの傘とアタシの傘2つ。家の2階から見たら青と黄色のコントラストがきれいなんだろうなぁ〜…。えへへっ。そんなことを思いながらいつもの電気街へ向かうアタシとアニキだったんだよ?
END