散歩に行こう
第5話 夏祭り
8月15日、今日もぴっかぴかの晴れ。今日でヒナは1つおねえちゃんになります。えっへん。もうカミナリさまも怖くないし、お化けも怖くないんだもん。…でも、ちょびっとは怖くて涙が出ちゃうけど…。今日はヒナの近くの神社でお祭りがあるからママは朝からお手伝いで大変そうにぱたぱたあちこち走ってた…。今からだいだいだーいすきなおにいたまと一緒にママのところに行くんだけどね? くしし。
「うん、雛子。用意できたね…。じゃあ行こうか?」
「うん。おにいたま」
ピヨちゃんがいっぱいある可愛い浴衣はおにいたまと出かけたときにおにいたまが買ってくれたんだよ? くしし。お祭りのある神社までおにいたまと手を繋いでゆっくり歩いたの。ヒナ、普段お洋服ばっかりだからおにいたまが“ゆっくり行こうか”って言ってくれてゆっくりゆっくり歩いたの。“神社が見えるよ? おにいたま” 太鼓の音がドンドンドンって聞こえてくる。ゆっくりゆっくり歩いてやっと到着!
「うわぁ〜。すごいね? おにいたま」
「うん。そうだね。でもまずはお参りをしてからだよ?」
迷子になったら大変だっておにいたまがおんぶしてくれたの。おにいたまの背中って大きいからヒナ大好き! 神社の神さまに“おにいたまといつまでもいられますように…”ってお願いをしておにいたまの顔を見るとにこって微笑んでた。多分おにいたまもヒナと同じお願いをしてたんだよ? きっと…。くしし。
お面や綿菓子やかき氷。金魚すくいなんかもある! わぁ〜。何からしようかな? おにいたまは“雛子の好きなものからしていいよ?”って言ってくれるけど、ヒナどれも一番にしたいし…。う〜ん。困っちゃうよ…。あっ、ヒナ、いいこと思いついちゃった。くしし…。
「ヒナ、どれも一番にしたいから、おにいたまが決めて?」
そう言ってヒナはおにいたまのお顔を見ます。ヒナの頭を優しく撫でるとおにいたまは…。
「じゃあ、最初にあれをしようか?」
おにいたまの指をさす方向を見ると、ヒナより少し大きいおにいちゃんたちが水の入った風船をヨーヨーみたいにばしゃばしゃしてるのが見えました。もう少し先を見ると大きな字で“ヨーヨー”って書いてある! さっすがおにいたま。ヒナも急にやりたいなって思ってたんだよ? くしし…。ヒナはおにいたまの手を引いてヨーヨーに向かいました。
帰り道で、おにいたまが“楽しかったかい? 雛子”って聞いてきます。うん! っておにいたまの大きな背中でヒナは首を振りました。おにいたまはにっこり。ヒナもにっこり。そうしていると、どどーんって大きな音がします。お空を見ると、
「わぁ〜。きれいだねぇ〜。雛子」
大きな花火がお空いっぱいに広がっていました。きれいだね? おにいたま。また来年も一緒に行こうね? ヒナはそう思いました。どんどん! て空にお花が咲いています。ヒナはもうねむねむです。おにいたま、今日はいっぱいいっぱいありがとう……。
END