さつきのウハウハ誕生日計画?
今日8月14日は私のお誕生日です。大好きでたまらない先輩こと片瀬健二先輩。その先輩にはちゃんとした彼女さんもいます。神津麻美先輩…。まあ私は決して叶わない恋ではあるものの、好きで好きでたまらない先輩と一緒にそばにいられるだけで嬉しいわけだし、神津先輩からも恋のライバルとして見てもらえると言うことで対抗意識が出て来てオシャレにも気を使っています。で、今年。今年はいつもとは違ってとある計画を立ててみたわけです。言うなれば私の魅力で先輩を悩殺してしまおうって言う壮大なプロジェクトなのですけど。どういうプロジェクトなのかはこれから話すと言うことで、まず先輩のお家に向かいます。始発電車に揺られて2駅行ったところが先輩の住む町。朝も早い時刻なので改札を出るのは私1人です。よいしょと荷物を肩にかけて歩き出しました。勝手知ったる先輩の家〜っということであっちを曲がりこっちを曲がりして先輩の家の前に着きました。雪希ちゃんは昨日から明々後日まで部活の合宿でいないのは調査済みだし、麻美先輩もどうしても外せない用事があるとかでいませんし、先輩の世話を任された私は、麻美先輩から頂いた合鍵で勝手知ったる先輩の家に入りました。まだ寝てるのでしょうね? 先輩のいつもの声は聞こえるはずもなく…。さて、掃除とか洗濯とかパパパッとやっちゃいましょうか。と腕まくりして作業開始。
ふふふんふふんふふ〜ん♪、と言う鼻歌交じりに掃除や洗濯を済ましていく私。去年の2月の終わり? いや、3月だったっけ? 私の愛のこもったワサビ入りチョコレートを酷評した先輩を見返してやろうと思って毎日通って食事を作りに来てたのは…。それ以来の先輩の家なので、ちょっと緊張してしまうわけで…。ってまた先輩はこんなところに〜。と脱ぎ散らかした服を持って洗濯機の中に放り込み、掃除を続けました。1階はこんなものかな? そう思って2階へ続く階段のところも掃除機で掃きつつ2階へと到着。さてここからが勝負です! とばかりに気を引き締めるように家から持ってきた三角巾をして掃除にかかります。雪希ちゃんのお部屋は“うん、それじゃあお願いしちゃおうかな?” って昨日電話をかけたらそう言っていたので、勝手に入って掃除をします。と言うか私のお部屋の数倍はきれいにしていて、“掃除する意味あるのかな?” って思いながらも一応掃除機で掃いたりなんかして、ついでにアルバムなんかも見たりしながら“先輩もこの頃はすっごく可愛いのになぁ〜” なんて思ったりしてました。そんなこんなで最後の部屋。先輩のお部屋の前にでんっ! と構える私。ノックくらいはした方がいいのかな? そう思いつつ、コンコンとノックするものの、当然のようにうんともすんとも言わず。まあ寝てるんだから当たり前かな? そう思いつつ部屋の扉をそ〜っと開ける私。そこにはいつも通りな先輩の寝てる顔があって。教室で見掛けていた顔があって、ちょっとドキドキ。中に入るとそれほど散らかってもなく、いたって普通な先輩のお部屋があります。邪魔にならない程度に掃除して出よう。そう考えてぱっぱと部屋のものを片付ける私。床の下からはお約束のえっちな本とかが出てきて思わず汗汗ってなっちゃいましたけど。
やっと片付きました。ここまで要した時間1時間。散らかってなくても掃除などをするときには思わず起こさないようにと言う配慮があったのかも知れませんね。自分ではそんなことは一切考えなかったんですけど、無意識のうちにそうしていたのかも?…。でもここまでばたばたやっているのに全然起きようとしない、いや、起きる気配すらない先輩が逆にすごいなぁ〜って思っちゃったわけで…。規則正しい寝息を立てている先輩の顔をじ〜っと見つめて、何だかちょっとイタズラしたくなって頬をツンツンってつついてやってましたが、“んっ? う〜ん…” とか何とか言って頬をぽりぽり掻きつつも眠っている先輩を見ていると朝早起きして来たのが利いて来たのか、何だかこっちまで眠たくなってきてしまって…。“少しだけならいいよね? 何せ今日は私のお誕生日なんだし…” と言うことで先輩のベットの端に横になる私。と最前の疲れが一気に来たのか深い眠りの底に落ちていってしまっていて…。
「健二さんなんてもう知りません!!」
って頬をぷく〜っと膨らませている麻美先輩の前、あたふた慌てながら言い訳をしている先輩がいるわけで…。“俺は何も知らないんだ〜!! 気づいたら進藤が横で寝ていて〜…。って言うかお前! いつの間に家に上がりこんだんだ?” と言い訳と言うか逆切れみたいに言ってくる先輩。相変わらず失礼ですね? そう思う私。ちょっとイジワルしたくなって麻美先輩のほうを見ると優しい目で私たちのほうを見ているので多分私が勝手に潜り込んだことも分かってるんだろうな? なんて思いつつ、ありもしないことを言って困らせてやることにしました。涙目を装いつつ、“先輩、雪希ちゃんいなくて大変だろうなぁ〜って思って、それだったら雪希ちゃんの代わりにお世話しちゃおうかなぁ〜って思って…。お掃除していたら急にぐって手を握られて…” と言うウソを言いつつ先輩たちのほうを見つめる私。麻美先輩は私にだけちょっとだけ微笑んで、先輩に伝家の宝刀である“めっ!!” をしています。先輩はかなり参った様子で麻美先輩のほうを上目遣いに見遣っていました。これにはさすがに可哀想な気もしてきたから妥協案を出すことにします。その妥協案と言うのは…。
「おい、進藤さんや。これはどう言うことか簡潔に述べてくれんかの…」
「だから仲良く3人で寝ようって言うことじゃないですか? 何かご不満な点でも? こんな可愛らしい女の子と美人のお姉さんが2人も一緒に添い寝してあげるんですから先輩はもう少し感謝するべきだと思いますよ? ねぇ〜、麻美先輩っ♪」
私はそう言って先輩を真ん中にした位置の右隣りに寝てぱんぱんと布団を叩きます。麻美先輩は麻美先輩で私とは逆の位置で私と同じようにしています。“い、いやあの…、これはあまりに危険すぎやしやせんか?” などと江戸っ子言葉のように言う先輩。もう、いざとなると男の人っていう生き物は意気地がないですね〜? そう思いエイッと先輩の手を引っ掴んで引き寄せる私。はうあっ!! と言う奇声を発しながら定位置の布団の真ん中へ倒れこむ先輩。ばふっと言うベットの音も心地いいです。そのまま2人で先輩の体にぎゅ〜ってしがみつくと顔を真っ赤にした先輩が、“あ〜、もう! どうにでもなれ!” と言うと私と麻美先輩の肩をギュッと抱き寄せてくれました。昼も過ぎてお昼寝にはもってこいの時間。クーラーの効いたお部屋の中、目を閉じると自然と夢の世界へ旅立ちます。その一瞬、“先輩と一緒の夢が見られますように…” と思ったそんな今日8月14日は私のお誕生日です。うふふっ…。
END