ことみちゃんのアダルティー大作戦
今日5月13日は私のお誕生日。でも大好きな朋也くんは“鬼の誕生日だ…” とか何とか変なことを言ってくるの。大好きな朋也くんとはもう今年で6年間のお付き合いになる。6年も経つのか6年しか経ってないのかだけど、私もどっちなの? って最近思ってるの。昨日の夜もそんなことをふって考えて朋也くんに聞いてみたんだけど、朋也くんってば、“さあなぁ〜? 俺も考えたことないや、そういや…” って頬をぽりぽり掻きながらそんなことを言ってるんだけど、急にイジワルそうな顔になってこう言ってきたの。“まあ、そんな何年付き合ってるとか言っても嫌いになったら別れるかどうかなんだし、考えるほうがおかしいんじゃないか?” って…。これってつまり朋也くんが私を嫌いになっちゃったら別れるぞ〜って言うことなの? ってそんなふうに考えちゃって、“朋也くん、私を嫌いにならないで。お願いしますなの…” ってちょっと涙目になって服の袖をぎゅって握ってお願いするんだけど、そんな私にぷぷぷって笑って朋也くんはこう言ったの。
「あのなぁ〜。冗談に決まってるだろ? 俺は絶対にことみのそばから離れない。これは一生誓ってもいいぞ?」
にっこり笑ってそう言って私をぎゅって抱きしめてくれる朋也くんにほっとしたお顔になっちゃう私だったんだけど、お風呂の中でよくよく考えてみると、何だか朋也くんって私のことを大人の女性として扱ってくれてないみたいな気がするの…。私だってもう24歳の大人だっていうのに、全然大人の女の人って言う感覚じゃない。まるで小さい女の子をあやしてるような感覚なの! この前だってその前だってあの時だって! 私がどこかに行く〜って言ったら必ずついてくるし。ついてこないときは私のお友達に頼んだりして、とにかく私を1人にさせてくれないって言うか…。何だか私を子ども扱いしてるように見えるの。って言うか絶対子ども扱いしてるの!! 今まで何でそんな重要なことに気が付かなかったの? って思うわけだけど…。とにかく朋也くんには私をもう少し大人の女性として意識させないといけないの! って思う私がいたの。善は急げって感じで、パジャマ代わりの朋也くんの大きめのシャツに袖を通して普段寝室は別だって言うことも聞かずに、朋也くんのお部屋に行く私。一応コンコンってノックするけど、もう寝ちゃってるのか中から声はしてこない。チャンスなの!! そう思ってお部屋の中に入る。そ〜っと音を立てずに朋也くんのお布団まで近づいて、そろっとお布団を持ち上げて中へと入るの。“んっ? んんっ?” って言う朋也くんのお声が聞こえる。バレちゃったの? って一瞬ドキッてなっちゃったけど、“んみゅ〜” って言う寝言なのかな? そんなお声が聞こえてくる。どうやらバレてなかったの。うふふっ。そう思って朋也くんの背中に抱きついちゃった。いつもだったらこんなことをしたらビクッてなって飛び起きるのに今日はそんなことはないの。そう言えばここ最近お仕事頑張ってるけど、そのせいなのかな? って思っちゃってそうならとってもとっても心配になっちゃう。もっともっとギュゥ〜ッてくっつく私がいたの。
翌朝は私のお誕生日でお祝いの言葉もあるのかなぁ〜って期待してたんだけど、案の定朋也くんに叱られちゃった。でもでも私ももう24歳なんだし、一緒に住んでて長いんだから寝るくらいいいんじゃないの? って思うんだけど朋也くんにこんこんとお説教されてるから余計なことを言ってまた叱られちゃうのは分かってるから言えないでいたの。“もう24歳の大人なんだから…なっ?” って頭を撫でてくる朋也くん。やっぱり子ども扱いしてるの! って思って私はこう言ったの。
「朋也くん! そう言うんだったら頭は撫でないでほしいの! 私ももう24歳になるのに朋也くんはいっつも私のこと子ども扱いしてくるし。って言うか厳密に言うと170日ばかり私のほうがお姉さんなのに、朋也くんは全然そんなのお構いなしって感じで私のことを子ども扱いしてるの! そっちがそう言う気ならこっちにも考えがありますなの!!」
そう言うと、服に手をかけて一気に脱ぐ私。涙目の上目遣いにちょっとぷぅ〜って頬を膨らませたお顔で朋也くんのお顔を見つめながら脱いでいくの。下着もちょっぴり恥ずかしかったけど、え〜いって全部脱いだの。途端にあわわわって朋也くんは両手で目を隠そうとしてる。隠しちゃダメなの!! って朋也くんの目の前にやってくる私。隠した手をどかせると、ぐぐぐぐって朋也くんを上目遣いに見つめながら、“私はこの通り大人なの! いっつも朋也くんは私のことを子ども扱いしてくるけど、私は心も体も成熟した大人なの!” そう言ってさらにぐぐぐぐって朋也くんのお顔を見つめるの。“い、いやさ。大人だったらそんな人前で全裸になることはせんだろう…” って朋也くん。わ、私だって好き好んでこんな裸を朋也くんに見せたくないの。でも6年もの間ず〜っと朋也くんってば私のことを子ども扱いしてるし、今日も今日で一緒に寝てたら叱られちゃったし…。とにかく朋也くんはもう少し大人な私を見てほしいの! そう思いながらぷぅ〜って更に頬を膨らませながら腕組みして朋也くんを上目遣いに見つめる私。そんな私に根負けしたのか、
「だぁ〜っ! も、もう分かりましたから服を着てくださいお願いしますっ!!」
ってお鼻を押さえながら話をする朋也くん。見ると朋也くんのお鼻から血が出てるのが分かるの。慌ててティッシュを取りに行って朋也くんをお膝の上に寝かせようとした私に、“そ、そそそそんなことはどうでもいいからっ! ふ、ふふふ服を着てくれ〜っ!!” って叫びながら朋也くんはわらわら手足をバタつかせて起き上ろうとする。“ダメなのっ! ちゃんと血が止まるまで寝てるのっ!!” とお膝の上に寝かせて頭を撫でる私。ちょっとの間があって朋也くんが大人しくなったなぁ〜って見てみると、何だか知らないけど、ビクッビクッて朋也くんってば痙攣してたの…。
現在午後1時半。気が付かない間にことみが会社に連絡を入れていたようで後で連絡を入れてみたら欠勤扱いになっていた。しかし、ことみもことみだと俺は思うわけだが、確かに俺自身もことみのことを少々子ども扱いしていたように思う。まあ興味が出来たらその方向にば〜っと走っていくもんだから危なっかしいことこの上ないもんで、いつもどこかに行くって言うときには俺か、誰か友達がついて行くって言うことを繰り返していたわけだが本人にしてみたらものすごく嫌だったのかもしれない。そう思うと、今目の前でもぐもぐ俺の顔を涙目の上目遣いにぐぐぐっと見つめながらご飯を食べていることみの気持ちは分かるわけで…。“悪かったよ。ことみ。だからそんな顔しないでくれ…” と謝る俺に、“これから一緒にお風呂に入って、一緒のお布団で寝てくれるんだったら許してあげるの…。そうじゃなかったらみんなに言いふらすの!!” と真顔でそう言われて、“は、はい。分かりました!!” と軍隊でもないのに最敬礼で返事をする今日5月13日、我がままなのか聞き分けがいいのか分からないが可愛い俺の彼女・一ノ瀬ことみの24歳の誕生日だ。ちなみにその夜、昼間に言っていたことを実際に全部やられてしまい、また盛大に鼻血を撒き散らせてぶっ倒れる俺がいたことは言うまでもない。ぐふっ…。
END