お部屋を片付けよう
「ふぅちゃん、今日はお誕生日なんですから散らかしっぱなしにしないで…。汐ちゃんも来るんでしょ?」
今日7月20日は私の妹、ふぅちゃんのお誕生日です。なのにも関わらずお部屋は汚部屋状態…。まあこれでもちょっとは片付いたほうなのですが、でもやっぱりもう少しきれいにしてほしいと思うのは姉心なんでしょうか。“これでも風子のお部屋は変な岡崎さんよりはきれいなはずですっ!!” こう言ってむぅ〜っとむくれた顔をする妹に今日何度目か分からないため息を吐く私。まあふぅちゃん自身では片付いているほうと言う感じなのですが、あちこちにヒトデ用の餌なんかが置いてあって…。
こんなところを渚ちゃんや岡崎さん、ふぅちゃん自身が妹と称している渚ちゃんと岡崎さんの愛の結晶である汐ちゃんにはとてもではありませんが見せられません。それに最近汐ちゃんが何だかふぅちゃんに似てきたことを渚ちゃんに相談されていますし汐ちゃんにもこの一風変わった妹の癖? みたいなものは何としても与えないようにしなければなりません。が、実際どのようにしてふぅちゃんに後片付けをさせるのかは至難の業ですね。この前も結局私が手伝って何とか片付けた次第ですので、今回はこんなことのないようにしないとと思ってはいるのですが…。案の定この状態なのは言うまでもありません。さて、今回はどうしましょうか…と考えて、ふと妙案を思いつきました。今現在は午前9時を少し回ったあたりですので、家にいるのは私とふぅちゃんの2人だけです。ですので午後1時くらいまでならば何とか出来るかも…と思って早速やってみることにしました。まず、服を脱いでパジャマに着替えます。髪の毛もちょっとぼさぼさにしてみました。言うなればふぅちゃんの写し鏡みたいな感じでしょうか? お掃除もお料理もお洗濯も全部放ったらかしでダラダラしてみることにしました。いつもならばこの時間はお掃除に階段を上がっている頃ですので、ふぅちゃんが何かあったのではと降りてくる頃だろうと思って寝たふりをして待っていると、階段を下りる音が聞こえてきます。
薄目を開けて見ていると案の定ふぅちゃんが少々驚いた顔でこっちを凝視していました。“ど、どどど、どうしたのですか? お姉ちゃん! そんな風子のいつもの格好で?” 一応自覚はあるようです。私はこう言って返しました。“お姉ちゃんだってたまにはのんびりしたいし〜” こう言う私に、“9時半ですっ! あと8時くらいで風子の妹の汐ちゃんが来てしまいますっ! 早く元のお姉ちゃんに戻ってくださいっ!!” と私のところまで来てゆさゆさと体を揺らすふぅちゃん。そこで一計を案じた私は…。
「風子のお誕生日なのになんで風子がいろいろしなくちゃいけないんですかっ? 最悪ですっ!!」
と風子、この世の終わりみたいに叫んでしまいました。それもこれもあの凶悪大魔王・岡崎さんのせいなんですっ! そう思ってぎろりと岡崎さんのほうを睨む風子に、“お前がそんな顔をしたって全然怖くないぞ?” ととんでもないことを言う岡崎さん。思わず、“耳の穴から手突っ込んで奥歯ガタガタ言わせたろか〜っ!!” などと風子のおじいちゃん世代に流行ったギャグを心の中で言ってしまいました。最悪ですっ! でもそんな風子の魂の妹・汐ちゃんは、“パパ、風子お姉ちゃんに謝りなさいっ!!” と言ってくれます。やっぱり風子の妹なんだなぁ〜っと思うとともに早く諸悪の根源である岡崎さんから助け出さないとと改めて思った今日7月20日は風子の26歳のお誕生日です。
END