汐ちゃんのクリスマスプレゼント
今日12月24日はクリスマスイブで、汐の大好きなママのお誕生日です。実は汐、パパと一緒にママのお誕生日プレゼントを昨日買いに行きました。今年はちょっと豪華なものを贈ろうって思ってお小遣いもちょっとずつ貯めてます。それと、お家のお手伝いとかをやってて…。この前やっと1000円札が10枚貯まったんだよ〜っ! お風呂場でママに内緒でパパにそう言うと、“じゃあ、ママのプレゼント買いに行こうか。汐” ってにこって笑って言うから汐もうんって頷いたの。それで昨日、ママに内緒でプレゼントを買いに行ったんだけど…。あっ、ママにはパパと映画に行くってちょっとだけウソついちゃったんだけど…。エヘヘッ。
クリスマスイブの街はママやパパやアッキーたちみたいな人でいっぱいだね〜って手を繋いだ先のパパに言う。パパは“パパはおっさんみたいじゃねーよ” って、ふんってお鼻を鳴らして言ってるけど汐にはパパもアッキーも同じような感じかなぁ〜って思っちゃう。だってだってパパもアッキーもママと早苗さんのことが大好きなんだもん。いっつも“俺の嫁さんのほうが一番だ〜っ!!” って言い合ってるしね? 汐が風邪引いちゃってお風呂に入れない時にパパとママと一緒に入るんだけど、時計の長い針が1周くらいするまで入ってるし。何をしてるんだろ? 美味しいものでも食べてるのかな?
そう考えながらパパの手を引いて汐はお洋服売り場へ行くの。前に来た時にママが欲しがってた服があったから、それを買う予定なんだよ〜。そう思ってパパをママが欲しがってた服の前に連れてくる。“この服か? 汐” パパがそう言ったのでうんって頷いたの。“よし! じゃあパパが店員さん呼ぶから汐は‘ママへのお誕生日のプレゼントです’って言うんだぞ?” そう言ってパパは店員さんを呼んでくれたの。店員さんはお座りした格好で汐のお話を聞いてくれる。全部聞いてくれるとにっこり笑って“じゃあママにバースデーカードも入れちゃおうか?” って前よりもにこにこ顔で言うから汐もにこにこ顔でうんって頷いたの。
パパは、“パパもママに何かプレゼント買ってくるから…” って言って、宝石のいっぱい置いてあるお店に行っちゃった。汐はテーブルで店員さんとバースデーカード作り…。うーん…、どう書こうかな? 一生懸命考えてこう書いたの。
“ママへ…。おたん生日おめでとう。ママががんばって汐をうんでくれたから、こんどは汐がママのサンタさんになってあげるね? でもパパみたいにはできないけど。汐の心からのプレゼント…、うけとってくれるとうれしいな? 大好きなママへ…。 汐より”
書き終わると店員さんはまたにっこり笑顔で、“じゃあアップリケもつけちゃおうか?” って言うから汐はサンタさんが赤鼻のトナカイさんに乗ってるシールとピカピカのクリスマスツリーのシールをバースデーカードの両端に貼ってバースデーカードの封筒に入れて、そこに黄色い星のシールを張りました。でも黄色い星…。風子お姉ちゃんにプレゼントしたら絶対絶対喜ぶだろうなぁ〜って思って、店員さんに言うと、いっぱい貰っちゃった。バースデープレゼントの中にさっき作ったカードを入れてそれを可愛い包装紙で包んでいるとパパの声がする。振り返るとパパが嬉しそうににこにこ顔で立ってたの。あっ、パパも汐みたいにプレゼントを買ってカード作ったんだね? そう思って汐もにっこり笑顔で店員さんにお礼を言うとプレゼントを持ってパパのもとへ走っていく。もう一度大きな声でお礼を言うとにこにこ顔で手を振ってくれたの…。
そして今日、ママのお誕生日とクリスマスイブ。ママは早苗さんと椋お姉ちゃんたちと一緒にお台所で今日のパーティーの準備、パパとアッキーと春原のおじちゃんと柊のお兄ちゃんはいつも通りあれやこれやと言ってる。汐は杏先生の子どもの翔平ちゃんと純平ちゃんや風子お姉ちゃんと一緒に遊んでる。ケーキはことみお姉ちゃんが買ってきた大きなクリスマスケーキがテーブルの真ん中にでんっ! って乗ってるの。“ローストビーフが焼けましたよ〜?” ってママが言う。“おおっ!” って言うパパたちの声がとっても面白くて、“あははっ” って声に出して笑っちゃった。そうして楽しいクリスマス会が始まったの。
早速、ママ、メリークリスマス!” って言ってママにプレゼントを渡す汐。ママはちょっとびっくりしたお顔になったけど嬉しそうに、“ありがとう、しおちゃん” って言ってにっこり笑顔をさらににっこり笑顔にしてそう言う。風子お姉ちゃんには昨日貰った星のシールをあげたの。そしたら、“しおちゃんが風子にプレゼントくれましたよ! 岡崎さんっ!! しかも風子の大好きなヒトデのシールですっ!! これはとってもとっても…。うふふふふふぅ〜” って言ってパパが言う“旅立ち状態” になっちゃった。杏先生たちからはサンタさんから預かったプレゼントをもらったの。わぁ〜、なんだろ…。早速開けてみると、欲しかったいろんな色の色えんぴつとかぬり絵帳とかくまさんのぬいぐるみとかいっぱい入ってた。ママのほうを見てみると、汐が書いたお手紙読んでる。ってあれ? 何で泣いてるんだろ? ママ…、喜んでほしかったのにな? そう思いつつず〜っとママのほうを見てたらママがこっちの方を見て嬉しそうに、ほんとに嬉しそうに涙を拭きながらにこって笑ってる。汐はよく分からないけど、そばにいた杏先生が教えてくれたんだよ? “ママはね? 汐ちゃんが産まれてきてくれたことが嬉しくて泣いてるんだよ?” って…。でも汐にはよく分からないや。ママの優しい笑顔とパパの笑い声がとっても嬉しい今日12月24日、ママのお誕生日でクリスマスイブだったの…。
END
その夜も更けて…。
みんなが帰った後、わたしと朋也くんはしおちゃんのお部屋に向かいます。もちろん2人で選んだクリスマスプレゼントを持って。そーっと扉を開けるとかわいらしい靴下をぶら下げて楽しい夢でも見てるのかな? 微笑みを浮かべながら眠っている可愛いわたしたちの天使。枕元にそっとプレゼントを置き、“今日はママに素敵なプレゼントを2つもありがとう。しおちゃん…” そう言って、ほっぺにか〜るくキスするわたし。その指にはもう一つの贈り物。静かな微笑みを浮かべながらわたしとしおちゃんを優しく包んでくれるような存在。わたしの最愛の旦那さま。朋也くんからのプレゼント。にっこり笑顔になって彼のほうを見ると、彼も優しく微笑んでました。扉を閉めるとき、わたしは誰にも聞こえないような小さな声で…。
「しおちゃん、産まれてきてくれてありがとう…」
そう呟いてまたにこっと微笑みました。もうすぐわたしのお誕生日も終わりなそんな今、12月24日午後11時50分を少し回った時間です。
TRUE END