なゆなゆの話
こんにちはー、水瀬名雪だよ。
最近、みんながわたしのこと、イチゴ大王とか、爆睡眠り姫とかって言ってるけど…、何でかなぁ〜? わからないよ…。確かにイチゴは大好きだし…、温かいお布団で寝るのは好きだよ…。でも、イチゴ大王とか、爆睡眠り姫とかは言い過ぎだと思うんだよ…。う〜っ…。
朝、祐一に叩き起こされて文句を言われたわたしは、祐一に聞いてみることにした。そしたら祐一ったら……、
「そりゃ、当たり前だ!! お前、ここ最近毎日イチゴサンデー食ってるだろ? それからここんとこ、俺が起こしたって起きやしないじゃないかぁ!! それで、毎日遅刻寸前、ぎりぎりセーフって言うものばかりじゃないか! そう思うんだったら、少しは自分で直すように努力してくれ…。全く…」
って怒りながら言ってくるんだよ? ううう…。それは少しは責任感じてるけど…。
「それじゃあ、あの目覚ましかけさせてくれる? そしたらわたし、一人で起きれるよ?」
「あれはだめだっ!! あんなもの、こっちが恥ずかしいだろ?」
う〜っ。じゃあ、どうすればいいんだよ〜…。大好きなイチゴも止められて、あの目覚ましも使えないんじゃ、わたし、もう生きていても仕方がないよ〜…。う〜っ、祐一のバカぁ〜。
朝ご飯を何とか食べて身支度を整える。時計を見ると8時20分。祐一はげんなりした表情で…。
「はぁ〜。今日も走らされるのか……」
て、言ってた。でもね、祐一…。朝、走るのは体に良いことなんだよ?
何とか学校に着いて時計を見たらちょうど8時半だった。家はそんなに近くないから…、って100メートルを7秒で走った計算になる。わあ、世界新記録だよ〜。
「はあ〜。やっと着いたなぁ…」
「あら、相沢君。名雪、おはよう。今日もぎりぎりセーフってところね…、うふふっ…」
わたしたちが教室に着くと、香里が笑って声をかけてきた。祐一がげんなりした表情で言う。
「俺だってなぁ…、たまには早く登校したいよ…。でも名雪のやつが……。全く…。ぶつぶつぶつ…」
「わっ、わたしだって、早く起きようと努力はしてるんだよ〜? 祐一酷いよ。極悪人だよ〜!! う〜っ…」
「どこをどう努力してるんだっ? ええっ? 2400字以内にまとめて、端的に報告しろっ!!」
「う〜っ!! う〜っ!! う〜っ!!」
わたしはそう言って祐一の顔を恨めしそうに見つめる。祐一、嫌い…。う〜っ。と、先生が教室に入ってきた…。
…授業中、わたしは眠くて…、目がトローンってなって…。と、突然わたしの手がチクっとした。はっとして、きょろきょろとあたりを見回すと、祐一がニヤニヤ笑ってた。多分シャーペンの芯でわたしの手を突ついたんだと思う…。
う〜っ。祐一、イジワルだお〜。極悪人なんだお〜。
昼休み…、香里とお弁当を広げる。祐一は、栞ちゃんに呼ばれて北川くんと一緒に中庭の方に行ってしまった…。
「はぁ…。どうしたらわたし、早く起きれるのかなぁ? ねえ、香里…」
「名雪を早く起こす方法なんてないわね……」
がくっ!! わたしはずっこけそうになる。香里〜? ちょっと酷すぎるんだよ〜。しばらく考えていた香里が、何かいいアイデアでも浮かんだようにわたしのことを見つめて……、
「…あっ、でもちょうどいいのがあったわ。名雪、ちょっと耳貸して……」
ごにょごにょごにょ……。
く〜。す〜。むにゃむにゃ…。じり、じりりりりりりりり……。
「ううん…、って、わぁ!! な、な、ななななな、何で名雪が俺の布団に?!」
「く〜…。うっ、うにゅ? むにゃ…、ふわあああ…。はあ…。おはよう、祐一……」
朝から驚く祐一と、微笑んでいるわたしがいるのでした…。ちなみに昨日香里に何を言われたかは秘密だよ…。
おわり